助教授
カイル・ピーターズは香港中文大学の日本研究学科助教。2021年8月、シカゴ大学大学院の東アジア言語文化研究科より博士号を取得。2022年から2023年、ハーバード大学のライシャワー日本研究所ポストドクトラルフェローである。研究テーマは日本の文化史とメディア研究、特に近代日本の哲学、美学、文学、雑誌文化である。
現プロジェクト『京都学派と全体性』(Kyoto School and Totality)では京都学派の「自己形成」という全体的な概念に注目し、分析する。とりわけ、京都学派と近代の印刷文化との関連を強調し、京都学派が世界的・近代的な社会問題に即して、「自己形成的」な社会全体論を展開したことを主張する。研究対象は、哲学者の西田幾多郎、和辻哲郎、三木清、中井正一等、また雑誌の「思想」、「哲学研究」、「新興科学の旗のもとに」、「美・批評」、「土曜日」等である。
さらに、中井正一を英語圏に紹介する原稿・翻訳プロジェクトを行う予定である。
学歴・学位
シカゴ大学博士 (東アジア言語文化研究科)
連絡先
Email : kyleaustinpeters@cuhk.edu.hk
研究内容
近代日本哲学
近代日本雑誌文化
近代日本美学
メディア研究
批判りろん
主要著作
“Watsuji Tetsurō’s ‘Climate’ and its Kyoto School Critics,” in Philosophy East and West 74.4. October 2024 (Forthcoming).
“Artistic Production and the Making of the Artist: Applying Nishida Kitarō to Discussions of Authorship,” in Philosophy East and West 68.2. April 2018.
“Goddesses and Gods in Rancière and Heidegger: Dialogically Recontextualizing ‘Origin of the Work of Art,’” in Journal of Aesthetics and Phenomenology (formerly the journal Aesthetic Pathways) 1.2. November 2014.
個人サイト
https://cuhk.academia.edu/KylePeters